3週間前に撒いた種が育ち、今日は田植え。

 

気温32℃、無風。

暑い。

じっとしているだけで頭がクラクラしてくる。

足場が悪い。

痛めた左足首が時折悲鳴を上げる。

 

一息ついている目の前に、シジミチョウ。

 

米はお店が作っているのではない。

お百姓さんが作っている。

 

泥と汗にまみれたまま、じっと空を見上げる。

 

 

小さな人の側では、自分が大きく見える。

大きな人の側では、自分が小さく見える。

 

一喜一憂とは、その程度のこと。

 

息子の自転車の代金を支払いにショップに立ち寄った。

 

「もうすぐ柳川さんが来られるから」

ご主人と奥さんが幾分そわそわしている。

柳川さん?

誰だろう。

奥さんが袋に入ったサイクリングシューズを握っているから、それを買ったお客さんらしいということは分かるが、「ほら、全盲の柳川さんよ」と言われてもまるでピンとこない。

 

暫くして、立派な体格の陽に焼けた男性が入店してきた。

左手で白く長い杖を握り締め、スポーツサングラスをかけ、後ろには介助人と思われる男性がついている。

 

ご主人や奥さんとの会話が始まり、私も自然とその輪の中に溶け込んでいた。

近々開催されるトライアスロン大会に出場するらしい。

「今度は4時間を切りたいですね」

そう言って眩しい笑みを浮かべておられる。

 

柳川さんが帰られた後、「凄い人だよね」と言うご主人。

ポカンとしている私に、「ほら、パラリンピックの金メダリストの柳川さんだよ。本物のアスリートだよ」。

それでも、まったく分からない。

 

申し訳ない気分のまま帰宅し、ネットで調べた。

柳川春己。

1996年、アトランタパラリンピックのマラソンで金メダルを獲得した人と知った。

 

慣れた手さばきで財布から紙幣を1枚ずつ抜き出し、お釣りを受け取っておられた姿が焼き付いている。

 

 

「きゃー」

振り向くと、女が転んでいた。

大丈夫かと声を掛けながら歩み寄り、横座りの格好で蹲る女の右の二の腕を掴んだ。

ゆっくり立ち上がらせ、もう一度「大丈夫か」と問うた。

女は痛みより羞恥心が勝っているようで、頬を染めながら「大丈夫です」と応えた。

 

女の白い二の腕の無防備な柔らかさと温もりが、今も掌に残る。

 

 

BROOKSの革サドルがどうもいけない。

張り(テンション)を調整するためのボルトナット部分が壊れてしまい、お尻が鋲に当って痛い。

 

 

10年。26000km。

そろそろ新調した方がいいのかな。

革サドルは雰囲気があってやっぱり素敵なのだ。

 

 

スポーツデポに立ち寄り、IGNIOのスニーカーと息子の自転車用の泥除けを買った。

トウモロコシみたいだ。

2499円。アルペングループのPB商品だから安い。

あとは実用性だ。

左足首や踵の痛みはまさに一進一退。

数日前、「お、少し治ったか?」と思ったけれど、翌日から再び鈍い痛みがぶり返した。

靴のせいではないのだろうが、少しでも改善につながればと思っての衝動買いである。

私の黄色いQUICK4に色を合わせて乗りたいと思ったのもちょっぴりある。

 

 

こちらは自転車の後輪用フェンダー。

Zefalというフランスの商品。

息子のTREKにはフェンダー(泥除け)が付いていない。

クロスバイクにフェンダーはカッコワルイ、最初は何も付けずに乗りたいと言うから、頼まなかった。

しかし、フェンダーがないと自転車通学許可証(ステッカー)を貼る場所がない。

このままではどうにもならないから、息子に確かめもせずに買って帰った。

息子は「ええぇ、オレ、そういうプラスチックのビヨーン、ビヨーンするの嫌い」と言って渋い顔をした。

ムッとしたが、構わず装着した。

そんなに悪くはないと思うのだが、こればかりは好みだ。

強く嫌がるようなら、無理強いはするまい。

 

 

昨夜、村上龍の『55歳からのハローライフ』の中の「キャンピングカー」を再読した。

早期退職制度を利用して会社を辞めた男。

妻と2人でキャンピングカーに乗って日本全国を旅して回りたい。

そんな夫の気持ちを打ち砕く妻の態度や言葉は厳しい。

だが、妻には妻の生活があり、自分の時間がある。

再就職しようとすれば、これまでの経験が邪魔をしてしまい、八方塞りになる男の焦燥。

内館牧子の『終わった人』や楠木新の『定年後 50歳からの生き方、終わり方』を読んだ影響だろう。

 

せっかくの日曜日なのに、朝からぐったり。

体が、動くことを拒否する。

恐らく、心が命じているのだろう。

 

ついつい布団に横たわってしまうから、夜眠れない。

悪循環。

 

そろそろ限界なのかな。

 

 

 

特に予定のない土曜日。

 

思い立って息子に声を掛けた。

「トレック、慣らし運転に行くか」

「え、ああ、うん」

それほど気乗りしない感じの返事ではあったが、準備を進めるうちに段々とその気になってきたようだった。

納車後1週間。

通学メインということで買った自転車ではあるが、躊躇いがあるのか、臆するところがあるのか、まだ学校まで乗って行ったことがない。

単に自転車に貼る新しい通学許可証が貰えていないからかも知れないが、いずれにせよ、とにかく乗って、走って、体と自転車を早く馴染ませないことには心理的障壁が高くなるばかりだ。

 

午前11時、出発。

私が引っ張る形でいつもの海岸通りを目指した。

あそこなら車も滅多に通らないから、ストップ&ゴーやギアチェンジの練習にもってこいである。

 

向かい風の中、時速20〜25kmで漕ぐ。

体調が万全でなく、早くも息が上がっている。

息子は無事について来ているだろうか。

気になってちらっと振り返ると、すぐ後ろにいてびっくりした。

 

10数km走ったところで小休止。

まるで疲れた様子の見えぬ息子。

護岸に寄り掛かって何とか倒れずにいる私のQUICK4と、自分の足(スタンド)でしっかり自立している息子のTREK。

これが若さか・・・。

 

一服しながら海を眺める。

今日は空全体を薄い雲が覆っており、強い光や煌きを味わえない。

 

息子がじっと覗きこんでいるのは、フナムシ。

あんまり美しい生き物ではないが、それなりに愛嬌もあって嫌いじゃない。

 

干潟ではムツゴロウがたくさん飛び跳ねている。

 

息子を先に走らせてみた。

やっぱりハンドル幅が少し広いようだ。

サドルが高い感じがすると言うから3ミリほど下げてあげた。

「おお、ぜんぜん違う」と驚いていた。

 

帰り道。

自販機のあるお店でジュースを飲んだ。

こうやって眺めてみると、サドルの高さがかなり違う・・・。

 

 

「小学生だったころ、山の方に走ったことがあるの憶えてるか」

「ああ、憶えてる」

あの頃息子は、少年用の小さな自転車で懸命に私の後をついて来ていた。

いつの間にか私より背が高くなり、脚が長くなった息子。

口の周りには薄っすらと髭が生え、野太く低い声でボソボソ喋る無愛想な高校2年生。

2人並んでクロスバイクを走らせる日が来るとは思わなかった。

 

帰宅後、息子は「首が痛い」と言って顔を顰めていた。

乗り慣れぬスポーツバイクで前傾姿勢のまま22.5km走った証である。

 

 

息子のTREK用にと思ってAmazonで注文していたライトが届いた。

 

CATEYE(キャットアイ)のVOLT200。

謳い文句通り、明るくて小さくて軽くて、なかなか良い。

GENTOS(ジェントス)の同等品と最後まで迷ったが、ブラケット(固定用部品)を私のものと共用できたほうが何かと便利だろうと思い、VOLTにした。

 

安全は何より大事。

きちんと使いこなして欲しい。

 

 

昨日の日経新聞朝刊で、企業の人事担当者から見た大学のイメージ調査ランキングが掲載されていた。

母校が3位。

「行動力」や「対人力」が優れている、らしい。

あくまで企業の採用担当者のイメージ。

けれども、今の私を見てそう思う採用担当者は、居ない。

 

 


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