エッフェル塔の横を通り、凝りもせず山へと向かった。

 

自宅から20km。

水車の回る山懐までやってきた。

 

 

 

清らかな水辺ではこんなトンボが戯れている。

 

一定のリズムを刻む水車の音が、いつしか心臓の鼓動と重なり合った。

 

 

 

自転車散歩の途中で偶然見付けたのは、一面のレンゲソウ。

一瞬、息を飲んだ。

 

 

 

老夫婦と思しき腰の曲がったお百姓さんが黙々と作業をしている。

このレンゲソウ、自然に生えてきたものではなく、田んぼに栄養を与えるための肥料としてお百姓さんが植えたものである。

 

 

 

 

足元では、2匹のモンキチョウがくっついたり離れたりを繰り返しながら私の周りを飽きることなく舞っていた。

 

花言葉を調べた。

”あなたと一緒なら苦痛がやわらぐ”

あの人に捧げたいと思った。

 

 

 

 

 

  • 2017.05.02 Tuesday

人は水がなければ生きていけない。

 

午後3時。

行き先を定めぬ自転車散歩に出掛けた。

 

北に向かって10kmも走れば山裾に至る。

 

昨日の疲れが残っていたし、昼過ぎまで起き上がれなかった体。

今日は時間も体力も余裕がない。

少しは動いた方がいいと思って着の身着のままでぶらりと散歩に出てきただけである。

ドリンクも持参していないしウェアも普段着。
何より自転車が通勤メインのミニベロ。

ままよ、ここまで来たのだし、行けるところまで行こう。

 

登りが始まった。

 

 

斜度がきつい。

立ち漕ぎでも太刀打ちできない。

仕方なく自転車を降り、あとは黙々と押して歩いた。

 

暑いなあ。

喉が渇く。

だが、こんな山道に自販機など見当たらない。

自転車を停め、たまらずしゃがみこんだ。

もうムリ。

だが、ここまで来て同じ道を引き返すのはなんか許せない。

この道をあと4kmも登れば滝がある。

そこまで行けば水がある。自販機もある。

足元を這う不思議な昆虫を眺めながら気合を入れ直した。

 

いやー、かなり登ってきた。

 

おしっこがしたくなってタチションした。

足元に零れ落ちる小便をぼんやり見詰めながら、これが水だったらなあと切実に思った。

 

この辺りがてっぺん。

さ、あとはサドルに跨って、重力のなすがままに身を委ねる―――。

最高時速45kmオーバー。

 

眼下に自販機の姿を見付けたときは、ホッとした。

これで生き延びることが出来る。

 

いろはす天然水の桃味を飲む。

旨い。

 

ここから滝まであとひと踏ん張り。

 

ようやく辿り着いた。

 

飛沫を浴びながら暫く目を瞑り、水と風の音に耳を澄ませた。

 

 

後輪が重い。パンクだろうか。

取り敢えず携帯ポンプでせっせと空気を補充した。

帰るまでなら保つだろう。

 

高い石段のある神社に立ち寄った。

 

見上げると、おじさんが1人黙々と登っていた。

 

人は水がなければ生きていけない。

そのことを思い知った。

 

 

陶器市に出掛けた。

昨年、この陶器市でハッとする作品と巡り合い、すぐさま記事にした

駐車場に車を停め、市の立ち並ぶ通りをぶらぶら歩き始めたところで、不意にあの日のことが蘇った。

いったん思い出すとほかのことはどうでもよくなり、彼女のお店だけを探し求めていた。

あった。

人混みから逃れるように店内に一歩足を踏み入れると、そこには彼女の感性と息遣いに満ちた小さな宇宙が広がっていた。

奥に坐っておられたにしだゆかさんと一言二言言葉を交わした。

去年書いた拙ブログのことも思い出してくれた。

写真撮影も快く了承していただいた。

ここはとても落ち着く。

どうにも立ち去り難く、出たり入ったりを繰り返していた。

先日、息子を手厳しく叱った際、新しい自転車でも買って気分を変えろと、勢いで口にした。

息子は割と真剣に受け止めたようで、「まずはショップに行って実物を見て来い」と言った私の言葉に従い、翌日ショップを一人で訪ねていた。

引っ込み思案で他人と接するのが苦手な息子が一人でショップに行くとは正直思っていなかったから、私はそれだけでも大きな一歩だと思い、静かに満足していた。

 

店頭で実車を眺め、カタログを捲り、スマホでもあれこれ調べ、息子はGIANTのESCAPEのグリーンがいいと言った。

否定する理由などなく、いいじゃないか、とだけ答えておいた。

その後、私なりに息子が選んだ車種を調べたところ、フロントバスケットは取り付けられるが、ダブルレッグスタンド用の台座が付いていないことが分かった。

主な用途は通学。

学校の駐輪場に停めるときの基本は直立である。

真っ直ぐ立たないと、ただでさえ狭いスペースで場所を取るし、扱いが面倒である。

それに、キックスタンドだと、重たい荷物をフロントバスケットに出し入れするときに前輪がグラリと傾き、そのままバランスを崩して倒れやすい。

そんなことを息子に補足説明しておいた。


昨夜、息子が、

「ショップにTREKのグリーンがあったけど、あれ、けっこう良かった」と言った。

「ああ、それならお父さんも見た。はっきりしたグリーンで悪くなかった。TREKのクロスバイクならダブルレッグスタンドも付けられる」と答えた。

即答出来たのは、私なりに主要なブランドのグリーンのクロスバイクの仕様を網羅的に調べていたからだ。

 

 

今日、サイクリングから戻ったら2人でショップに行こうと約束していた。
「自転車で行くぞ」と告げた瞬間、息子が小さく「えっ」と声を発した。

車で行くと思っていたのだろう。

ショップに駐車場はないが、近くのコインパーキングに停めて駐車券を貰うことは出来る。

だが、私は自転車で行くと決めていた。

 

息子と一緒に自転車で走ったのはいったい何年ぶりだろう。

高2の息子と自転車で並んで走るのは少々恥ずかしい。

親がそう思うくらいだから、息子の方がもっと恥ずかしかったろう。

息子がラレー・クラブスポーツ、私がミニラレー。

前を走る私は、まるで息子の視線から逃れるように懸命にペダルを踏んだ。

 

 

ご主人や顔馴染みのお客さんたちと雑談しながら、息子と2人でTREK FX2のグリーンを検分した。

あいにくサイズが小さかったから、息子に合うサイズを確認するため、同じシリーズの他の色のクロスバイクを幾つか引っ張り出し、サドルに乗せてもらった。

「息子さんは20”だね」とご主人が教えてくれた。

 

決め切れない息子は、戴いたコーヒーを飲みながら、ショップを出たり入ったりしていた。

 

頃合いを見計らって「これに決めていいんじゃないか」と背中を押した。

「うん、これにする」と息子が答えた。

 

注文書は息子に書かせた。

オプションでダブルレッグスタンドとフロントキャリアとカゴを頼んだ。

 

 

自転車を注文したことよりも、息子と2人で前と後ろに並び、往復4kmを自転車で走ったことの方が私には意味があった。

 

 

 

 

随分久しぶりにロードバイク・Viper号で走った。

向かった先はいつもの聖廟。

 

今日も晴れは晴れだが、少し靄がかかっている。

 

 

ロードバイクで追い風となれば自ずと記録も伸びる。

平均時速25km、53分11秒で到着というのは最短記録だろう。

 

 

いつものベンチでアメリカンドッグを頬張ったり一服したり。

今日はサソリのカステリジャージ。

ちょっと暑かった。

 

スズメはすばしっこいからなかなか写真に収めきれない。

 

 

 

 

帰宅時点の平均時速は25.3km/h。

距離44.7kmをこのアベレージ走れたのは上出来。

 

出掛ける直前まで眠気が強く、体もきつく、いっそ寝逃げしてしまおうと思ったが、走ってよかった。

 

 

昨夜遅くまで起きていたのに、今朝はいつも通りに覚醒。

トイレだけ済ませて布団に戻ろうと思ったが、そのまま朝食をとり、あとは自室で本を読み始めた。

しかし、明らかに睡眠不足。

活字が頭に入って来ない。

自転車で出掛けようかとも思ったが、体がしんどい。

あとはお決まりのダラダラ。

 

 

夕方、パンクしたまま放置していたラレー・クラブスポーツを修理した。

少し散歩した。

久しぶりのクラブスポーツ。

だが、漕ぐ脚に力が入らない。

 

総合病院の屋上から、けたたましいローターの轟音を響かせながらドクターヘリが飛び立った。

 

 

庭先のモッコウバラは元気。

 

こんなつまらないブログ、書く意味ない。

だが、内容に意味はなくとも、書くという行為にはきっと意味がある。

明日には違う光が射すかも知れないのだから。

 

 

先日、息子を厳しく、極めて厳しく諌めた。

勉強に集中出来ない、部活をサボっていることが後ろめたい、数学が分からない、塾の先生に○○大を目標に頑張れと言われた・・・。

やらなければならないことに正面から対峙することを避けてスマホに逃げている、お前がそうやってダラダラ過ごしている時間も他の連中は必死に勉強している、お父さんが数学の参考書を買って勉強するのは好きでやってるんじゃない、お前が少しでも頑張ろういう気になってくれないかと思ってやってる、誰が好き好んでこの歳になって数学なんか勉強するか、死んだじいちゃんが悲しんでいる、じいちゃんがお前の通知表見て成績が上がったら喜んでくれてたのは憶えてるだろう、じいちゃんが喜べばお前も嬉しかったろう、自分で勝手に限界を決めてハードル下げて可能性をまったく見ようとしていない、文系とか理系とか関係ない、情けない、お父さんはお前に絶対に□□大に行って欲しいなんて思っちゃいない、明るく元気に生きてくれればいい、それだけでいい、まず生活を立て直せ、部活に行っていないのが後ろめたいなら部活に行け、お前が行こうがサボろうが誰も何とも思っちゃいない、ナイキの新しい靴履いたら気分が変わったろう、グラウンドまで遠過ぎてキツイなら軽くて走りやすい自転車を買え、新しい自転車に乗ったら気分も変わる・・・。

最初はポケットに手を突っ込んで項垂れていた息子が、徐々に背筋を伸ばし、ポケットから手を出し、気をつけの姿勢になった。

私からここまで厳しく叱られたことはない。怖さや悲しみよりも驚きのほうが強かったに違いない。


息子が立ち去った後に気付いた。
私の放った言葉の殆どが、息子にではなく私自身に向かって発せられたものであることに。

私は仮面を被っている。

 

太宰のエピグラフ。

おもてには快楽けらくをよそい、心には悩みわずらう。(ダンテ・アリギエリ)

 

職場や外出先で(家族以外の)誰かと接しているとき、私は概ねいつも柔和な笑顔を浮かべている。

若しくはそうしようと努めている。

快活で饒舌。

その反動か、或いは本性が現れるだけか、仕事の行き帰りと家で過ごしているときは四六時中ブスッと仏頂面。

不機嫌で寡黙。

こんな男、近寄りたくもない。

 

どうしてありのままに生きられないのだろう。

感情を押し殺し、ストレスばかりを溜め込む。

八方美人。自縄自縛。

誰だって大なり小なりそうやって生きているとは思うのだが。

 

キレる中高年や老人の話をちょくちょく目にする。

自己欺瞞のコップは日々着実に水嵩が増し、やがて溢れ出す。

その瞬間、キレる中高年がまた1人誕生する。

 

 


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