腸から胃袋、胃袋から食道へと伝い、喉元までせり上がって来る痛みに苛まれ続けた。

胃薬と胃腸薬をひたすら飲んだ。

苦痛に耐えながら、どうにか出社した。

 

午後から県の仕事。

それに救われた。

ミニラレーを漕ぎ、川べりで一服。

陽射しの下で見るGIZAのサドルはまた格別に美しい。

 

午後4時には帰宅。

薬を飲み、胃を抱え込むように背中を丸め、炬燵に潜り込み、痛みの波が小さくなるのをじっと待った。

 

・・・・・・・・・

 

頼んでいた中島みゆきの新譜『相聞』が届いた。

みゆきさんの妖艶な美しさは、何ものにも代え難い。

 

 

 

 

ねえ、みゆきさん。

連れて行ってくれないか。

胃の痛みや仕事のストレスとは無縁の世界へ。

 

 

胃が痛くて目が覚めた。
丸まった背中が伸ばせない。
胃腸薬を服用した。

起床まであと2時間半。
厳しい。

出産を機に妻が会社を辞めたのは17年前。

子育てが一段落し、昨年5月からパートの仕事を始めたが、来年3月で辞めるつもりだと言ってきた。

 

妻が再び働きに出ることについて、私はあまり積極的では無かったが、子どもたちも高校生になり、家事やボランティアや地域のことだけでは時間を持て余すのだろうと思い、反対しなかった。

 

仕事の内容はそれほど難しいものでは無い様子だったが、定時に帰れる日が稀だった(所謂サービス残業)のと、土日を拘束されるイベントが多くプライベートの時間をうまく取れないのが負担になっていたようで、妻もそのことをたびたび愚痴っていた。話が違う、と。

 

 

来年は、我が家にとって1つの転機である。

2人の子どもたちも、来年4月から高校3年生であり、順調にいけば再来年の春からは大学生。

第一希望の大学に合格すれば、2人とも家を出ることになる。

となると、一家4人が1年を通じて一緒に暮らすのは、来年が最後となる。

 

そんなことにふと思いを巡らす寒夜。

 

 

寒さに耐え、サドルに耐え、胃痛に耐え、今日を無事に終えて。

 

浅田次郎の新刊を買った。

 

本屋さんで冒頭部分を立ち読みしてやられた。

言葉捌きの上手さに脱帽である。

大仰な表現や過剰な描写が無く、実に淡々としている。

こういうのを名文と呼ぶのだろう。

浅田次郎自体はさほど贔屓の作家では無いが、これは当たりだと思う。

 

 

しかし痛いな、サドル。

いっそのこと観賞用にしてしまうか?

いや、まだまだ。

 

 

お尻が痛い・・・。

 

昨日ミニラレーに装着したGIZAのレザーサドルで初出勤した。

一段と冷え込んだ朝。

起きるのも一苦労だったが、新しいサドルの感触を早く確かめたくて、壁をつたって懸命に立ち上がり、出社した。

 

新しいサドルは、痛かった。

ひたすら痛かった。

三角ではないが、木馬責めの刑かと思ったほど。

いったい何なんだあの硬さは。

尾てい骨が痛くてたまらず、何度もお尻の位置や角度を変えて凌いだが、それでも片道5kmは耐えられず、最後は立ち漕ぎ。

 

サスペンション付シートポストでこの痛さとは。

今でもちょっとヒリヒリ。

確かめる勇気は無いが、お尻に血豆が出来ているような気がする。

 

帰りに立ち寄ったいつもの本屋さんで一服。

こうやって眺めるぶんには実に美しいサドルなのだが・・・。

 

 

 

馴染むまで私のお尻が耐えきれるかどうか。

こうなったら我慢比べだなぁ。

 

 

昨日、処分するために紐で結わいたばかりの衣類の束をガサゴソ。

ベストを3着、引き戻した。

 

未練がましいと分かっていても、思い切りが悪いと分かっていても。

 

溢れかえるモノにウンザリしてるくせに、凝りもせず新しいサドルを買った。

もう病気。

 

GIZA PRODUCTS(ギザ プロダクツ)のスタンダードレザーサドル。

ご丁寧にもこんな収納袋に入っている。

レザーの表面が傷付かないようにしてあるのだろう。

 

袋から出すと、こんな雰囲気。

なかなかの艶感。

思ったより高級感が漂っている。

ただ、硬いな。新品だからかな。

20000km以上乗ってだいぶヘタってしまったBROOKSのサドルも、新品の頃は案外こんな硬さだった気もする。

それと、鋲が凝っているな。

シルバーのステンレス(?)と10円玉の色をした真鍮(?)の組み合わせ。

ネットの写真では真鍮だけに見えたが、仕様が変わったのかも知れない。

ま、あまり気にしないようにしよう。

右下に写っているスパナと六角レンチは、革の張りを調整する工具。

 

裏側はこんな感じ。

紐は、両サイドの緩みや型崩れを防ぐため。

ロゴマーク。

 

早速ミニラレーに装着してみた。

問題無し。

 

BROOKSと並べて見ると、長さも幅もGIZAの方が若干小ぶり。

色は、ブラウンとハニーの違い。

 

軽くお尻を乗せてみた。

硬ーい!

暫くは我慢して乗って馴染ませていくだけだ。

 

 

着もしない服たちに囲まれているのが息苦しくて、ジャケットやコートやセーターやカーディガンやベストやパジャマをまとめて処分した。

中には1、2回しか袖を通していない新品同様のものもある。

捨てるのは勿体ない、来年は着るかも知れないと思って衣装ケースやクロークのハンガーにかけ続けてきたが、もういい。

 

私の方が先に草臥れてしまった。

 

 

棋士・村山聖の29年の短すぎる生涯を描いた作品。

素晴らしいの一言。

人の一生は、長さだけでは決して測れない。

そのことを、棋士・村山聖を通じて丹念に描き尽くしてある。

 

 

昨日は体調が優れず、ひたすら寝ていた。

尿意に悩まされながらも、布団から離れなかった。

だから、今日は大丈夫。

そう思っていたのだが、そうでもなかった。

水筒にスポーツドリンクを詰め、自転車に装着するところまではやったが、そこで気力が萎え、倒れるように布団に逃げ込んだ。

軽い抑うつ状態である。

 

明日のことを考えるのはよそう。

 

 

幼い頃の我が家は(どこも似たようなものだったとは思うが)経済的に恵まれておらず、5円玉を握り締めて駄菓子屋さんに走り、「スズメの卵」と呼ぶ小さくて硬い豆菓子を買って食べるのが唯一の愉しみだった。

服も、たいていは親戚や姉からのお譲りで、母が綻びや破れを何度も縫い直したものを着ていた。

靴も、ボロボロのズックを1足しか持っておらず、その1足を大事に大事に履いていた。

初めて乗った自転車も姉からのお譲りで、錆だらけの赤い中古だった。

その自転車で歯医者さんに通っていたとき、同級生の女の子と擦れ違い、「なに、そのじてんしゃ」と指を差されて小馬鹿にされ、それ以来その自転車で外に行くことを拒むようになった。

 

今は、欲しいモノはたいてい手に入る暮らしをしている。

必要だから買うのではなく、欲しいから買う。

車が2台に自転車が6台。

靴だって服だって万年筆だってCDだって本だって何だって、所狭しと身の回りにある。

それはたぶん、とても贅沢で、とても幸せなことなのだと思う。

 

けれども、幼かったあの頃の質素な暮らしが無性に懐かしい。

貧しさを誇張して不幸ぶるつもりはない。

ただ、1つのモノを大事に使い、それがいよいよダメになってから新しいモノを買うというシンプルな営みが心の豊かさ育んだことは疑いようもなく、そのことに言い知れ郷愁を感じるのである。

 

 

下駄箱に並んだ10足の革靴と6足のスニーカーを全部履き潰すのにあと何年かかるだろう。

自転車小屋に並んだ6台の自転車を全部乗り潰すのにあと何年かかるだろう。

机上のケースに並んだ5本の万年筆を全部使い潰すのにあと何年かかるだろう。

ハンガーラックに掛かったスーツやシャツやズボンやコートを全部着古すのにあと何年かかるだろう。

 

モノクロ写真でしか伝わらぬものが、きっとある。

 

 


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