疲れ果てた。

交渉の場に臨む。

 

足取りも気持ちも頗る重い。

名古屋。

重過ぎる交渉。

 

まずは飛行機が無事に飛ぶことを祈ろう。

 

桃の実が1つ落下していた。

細い枝が重みに耐えられなくなったのかも知れない。

 

そっと拾い上げ、掌に包み込んだ。

十分に育たず、小ぶりのまま落ちてしまったが、色や形や手触りや香りは立派な桃である。

 

すぐ側でひまわりが微笑んでいる。

 

 

夕食後。

皮を剝いていると、中から赤い虫が1匹這い出てきた。

甘い果実ではよくあることだ。

もともとが小さ過ぎる実。

虫に食われた部分を包丁で丁寧に切って捨てると、多くは残らなかった。

 

無事だった僅かな欠片を口に含んだ。

瑞々しい味と香りが、鼻腔と口の中いっぱいに広がった。

 

ああ、これは間違いなく桃だ。

 

桃栗三年、柿八年。

この苗木を植えたのは去年の春だが、あの時点で既に2年は経っていたのだろう。

宵闇の中、庭に降り立ち、早期リタイアするつもりの59歳を待たずして実ってくれた桃たちに小さく声を掛けた。

「ちょっと急かしたかな。ごめん。ありがとう」

 

 

SHERYL CROW(シェリル・クロウ)のCDを3枚買った。

音楽性もさることながら、彼女の貌立ちがたいへん好き。

完全な同世代。

私がミズーリ州ケネットで生まれていたら同じハイスクールに通っていた、かも知れない。

 

嶽本野ばらに初挑戦。

書店では頻繁に目にするが、「ちょっと違うだろう」という自分突っ込みに阻まれ、一度も手が伸びなかった。

それが、今日はひょいと。

入門者ゆえ処女小説集『ミシン』。

 

新しい歯ブラシを買った。

歯ブラシなんてどれも似たようなものと思って、これまでは1本100円しないごく一般的なもので済ませてきたが、歯医者さんでたびたび歯間部の汚れと歯磨きの大切さを指摘され、思い切って歯科医師設計を謳う税込106円!のものを。

 

 

・・・・・・

 

6月28日をもって従業員(正社員)の身分を失う。

今日、人事から退職に関わる幾つかの説明を受けた。

退職金とか、各種手当や出退勤管理や有給休暇や雇用保険の適用がなくなることとか。

雇用保険に加入できないということは、失職しても失業手当が貰えない、ということだよな。

ぶるる。

 

 

ほぼ1ヶ月ぶりの歯医者さん。

前回の診察で若干歯茎の腫れが見られた右上奥歯の点検。

結果は、前回より状態は改善している、とのこと。

ホッ。

念のため、次の予約も。

 

虫歯だらけの口腔。
80まであと24年。

そこまでは何とかもってくれ、と願う。

 

庭にコナラの木を植えている。

ドングリが好きだから、家を建てたとき造園業者に頼んで植えてもらった。
当初2m程だった幼木も、今では高さ5m、根元付近の幹の直径が18cmほどある立派な成木に育ち、コナラのある一角はちょっとした雑木林の趣きがある。

樹肌の美しさもまたコナラを選んだ理由の1つで、幾何学文様にひび割れた樹皮が陽射しを浴びて銀色に輝くさまは格別であり、すべやかな手触りとぬくもりもまた実にいい。

秋になればドングリの実が無数に生り、枝が風に揺られれば次から次へと落下し、ひと際賑わう。

童心に返る、とはまさにこのことか。

 

 

昨日、桃の実に袋を掛けているとき、頭上から降ってくる不気味な羽音に気付いた。

ハエやアブや蚊とはまるで違う、強いモーターが唸るような威圧的な低音だ。

恐る恐る音のする方に視線を向けると、黄色と黒の縞模様を纏った巨大なハチが浮遊するように旋回していた。

ああ、あれは間違いなくスズメバチだ。

しかも、たまに見かけるものと違って随分と体が大きい。

もしかするとオオスズメバチではないか。

通常は山間部を生息地とするはずだが、平野部のこんな住宅街に迷い込んできたのは、きっとあのコナラの樹液の匂いに誘われてのことであろう。

猛毒を持った獰猛極まりない危険なハチである。

襲われれば命の保証はない。

刺激せぬよう静かに身を伏せ、そのままそっと家の中に戻った。

 

 

そんなことがあったからか、今朝はオオスズメバチの夢にうなされて目が覚めた。

祖母が乱暴な言葉遣いで私を呼んでいる。

「おい○○、捕まえたぞ、さっさとシューシューしろ」

見ると、祖母は素手のままでオオスズメバチの羽を摘まみ、こちらに差し出している。

ハチはくびれた胴部を必死になってくねくねと動かし、羽を摘まんでいる祖母の指を刺そう刺そうとしている。

私は祖母に命じられるままに殺虫剤を持って行き、こちらを睨みつけてくるオオスズメバチ目がけて一斉に薬剤を噴射した。

 

 

午前5時50分。

ぼんやりしたまま窓を開け、コナラの幹をじっと見つめた。

いた。

上の方で幹が二股に分かれる部分があり、その辺りがオオスズメバチの餌場のようで、しきりに顎を動かている。

暫く眺めていたら、ほかにも普通のスズメバチが数匹飛来してくるのが分かった。

彼らが近寄ってくると、オオスズメバチは一旦食事を止め、素早い動きで威嚇して追い散らし、またすぐに食事に戻る動作を繰り返していた。

 

 

ホームセンターでスズメバチ用の殺虫剤を買ってきた。

 

台風の影響だろうか、今日は風が強く、なかなかタイミングが計れない。

ベランダから双眼鏡でオオスズメバチの活動を観察し続けること2時間。

風がやや治まった機を逃さず庭に降り立ち、忍び足でコナラの木に近付き、腕を精一杯伸ばし、食事に集中しているオオスズメバチの背後から一気に噴射した。

 

 

体長約5cm。

カイズカイブキの根元で息絶えた体をスコップで掬い上げ、板切れに載せた。

おまえに恨みはない。

悪く思わないでくれ。

そんな気持ちで手を合わせた。

 

 

今日も13000歩、約10km歩いた。

 

シラサギに挨拶。

「昨日も来たけど、今日も来たよ」

 

養蜂場の側を歩いていたら、オオスズメバチのことを思い出した。

 

途中で右足の小指に違和感が。

農道で座り込み、靴と靴下を脱いで確かめたら、マメが出来ていた。

靴擦れによる水疱である。

 

潰さない方がいいんだろうな。

すごく歩きにくいけど・・・。

 

 

今日は随分と体を動かした。

 

午前中、息子と2人で実家に出向き、母に頼まれていたファンシーケースの組み立てをやった。

と言っても、作業は殆ど息子にやらせたのだが。

 

 

 

ついでに頼まれた障子紙の貼り替えも手伝った。

 

・・・・・・

 

帰宅後、桃の実の袋掛けをやった。

まずは新聞紙で袋を作る。

高い金を払って購読している日経新聞が初めて役に立った。

 

たまたま目に留まった林真理子の新聞小説『愉楽にて』をついつい読み耽ってしまったりしつつ。

日経さん、これちょっとマズイんじゃないの?

完全に官能小説なのだが。

なんてどうでもいいことに気を奪われながらも20袋ばかり完成。

糊が乾いた頃を見計らってさっそく桃の実に1つ1つ被せていった。

 

 

ふー、どうにか終了。

口の部分はホチキスで適当に止めた。

ほんとテキトーに。

 

ふと目を上げると、ひまわりの花が開き始めていた。

 

・・・・・・

 

やろうと思っていたことをやり終えたら、後は自由時間。

と言うことで、今日も歩いた。

陽射しが強くて暑かったからボトルにスポーツドリンクを詰め、お尻のぽっけに突っ込んで出発した。

 

いや、これは想像したより暑い!

 

 

 

サギの生息地で暫し野鳥観察。

 

 

田圃に水が張られ始めた。

 

空が青い!

 

2時間ほど歩いたところでさすがに疲れて一服。

 

出発が午前11時半、帰宅したのが午後2時。

随分歩いたな。

夕方も小1時間ほど歩き、合計19355歩。

距離にして14.7km。
帰宅直後は体重がかなり減っていたが、身体の欲するままに水分を補給したら、あっと言う間に戻ってしまった。

まさに水膨れ。

ま、いっか。

 

・・・・・・

 

実家暮らしをしていた頃の部屋の書棚に古い腕時計を見付けたので持って来た。

高校合格の祝いにと、両親が買ってくれたものである。

25000円だったとしっかり記憶しているのは、あの時代の高校生にとってあまりに高価なものだったからだろう。

あれから約40年。

動かなくなって久しい傷だらけの腕時計を眺めながら過ごす夜。

 

 

 

ネットで注文していたレナード・コーエンのCDが2枚届いた。

左の『OLD IDEAS』は2012年、右の『POPULAR PROBLEMS』は2014年にそれぞれ発表されたオリジナル・アルバムである。

レナード・コーエン、1934年生まれのユダヤ系カナダ人。

詩人、作家、シンガーソングライター。

2016年11月に82歳で死去。

つまり『OLD IDEAS』は78歳、『POPULAR PROBLEMS』は80歳のときの作品ということになる。

 

これほどの大物アーティストなのに、私がその存在を知ったのは2016年の訃報によってであった。

ニュース報道が随分大きな扱いだったことと、アマゾンレビューなどを読むにつけ、一度聴いてみたいという思いが強まった。

 

昨年2月、ブックオフでベスト盤を見付けたので買った。

素晴らしかった。

 

その後、コツコツと集め続け、今回の2枚でオリジナル・アルバムが13枚揃った。

残るは1枚。

2016年、死去の年に発表された『YOU WANT IT DARKER』のみである。

 

遺影にも似たモノトーンのジャケットは、ひたひたと忍び寄る死を意識したかのように静謐であり、サングラスに隠された瞳が見詰める先に、つい思いが巡る。

 

82歳の詩人の内面に耳を澄ますには、56歳の私は少々未熟過ぎるのかも知れぬ。

まさかそんなことを感じたわけでもあるまいが、この遺作を手にすることを、なぜか私は躊躇っている。

 

 


PR

Calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< June 2018 >>

スマホ

Archive

Mobile

qrcode

Selected Entry

Comment

  • SHERYL CROW、嶽本野ばら、歯ブラシ、失業手当が貰えない
  • SHERYL CROW、嶽本野ばら、歯ブラシ、失業手当が貰えない
    亮子&吉熊
  • 確定
  • 確定
    れん
  • 聖の青春
  • 聖の青春
    りょう
  • 明日生きていることを100%保証された人はいない
  • 明日生きていることを100%保証された人はいない
    れん
  • 『定年バカ』を読んだ
  • 『定年バカ』を読んだ
    れん

Profile

Search

Other

Powered

無料ブログ作成サービス JUGEM