「そうか、今日は給料日か」。

そんな風に思うようになったのはいつ頃からだろう。

 

独身で若かった頃は給料日前に使い果たすこともあったし、結婚してからは、家賃や電気代を稼いでいる感覚が強く意識され、給料日は常に「待つもの」だった。

 

心の病にたびたび斃れたことで、出世や昇進は遅かった。

42歳で管理職になり、その後は精神面でも比較的安定した日々が続いた。

給料も、幾度か訪れた会社業績の低迷時に数万円単位で落ち込むことはあったものの、均して見れば順調に伸びた。

家を建てた際にかなりの借金をしたが、予定通りにいけばあと4年ほどで完済する。

 

「そうか、今日は給料日か」。

明細が配られたときにそんな風に思うようになったのはここ数年のこと。

給料日が、いつの間にか「待つもの」から「来るもの」に変わっていたのだ。

 

病気や老後の心配はあるにせよ、今日明日たちまち困窮するようなことがない暮らしが出来るのはとても幸せなことだ。

それは間違いないが、一方で、そういう日々が続くことは、生き甲斐や頑張る力の原動力を減ずることでもあるのだと最近は思う。

 

 

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